tabibito9tabitoのブログ

旅人のタビトによるエッセイ

フクシマを思う(フクシマの桃)

福島原発ネタの友人と食事した。



話の流れで友人が

「以前読まなくなった本を寄付した時、
無償のばずがそのお礼として
とても美味しい桃が送られてきて、
たいそう感動したことがある」と話した。


時期的に考えて

『それはもしや、
福島の生産物の安全性を広めるのと、
復興支援の為に、
積極的に福島県産商品を送る
運動があったな』
と。


そこで

「アレじゃね」
って言ってやれば、

少しは復讐してやったりと
溜飲を下げることになった
のかもしれないけれど、

そんなやり方では

自分をも、
被災地に寄り添う人の思いをも
なんたが辱めるような気がして、

口にせずにいた事に
思わず感謝した。



その後話は

友人のお気に入りの店に
今季はろくな服が無い、
に漂って行き、

「ボーダーなんて置くのも止めて欲しいわ。
買う気にもならん。
誰が買うんだあんな悪趣味なもの」
へと向かった。






ドイツ人にとって、
戦後生まれの者であっても
アウシュビッツは遠くないらしい。





なら



『福島』は



我々にとってはまだ
『目の前で血を流しているのではないか』




と、
頷きながら心はそちらへ漂っていた。